JR篠ノ井線姨捨駅に到着したしなの鉄道の観光列車「ろくもん」=28日午後6時すぎ、千曲市

JR篠ノ井線姨捨駅に到着したしなの鉄道の観光列車「ろくもん」=28日午後6時すぎ、千曲市

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「ろくもん」姨捨駅に初乗り入れ 月と夜景の競演堪能

信濃毎日新聞(2015年10月29日)

 しなの鉄道(上田市)は28日、観光列車「ろくもん」を千曲市のJR篠ノ井線姨捨駅まで走らせた。JR東日本長野支社(長野市)と連携した取り組みで、しなの鉄道長野―軽井沢間で運行しているろくもんが姨捨駅に乗り入れたのは初めて。この日は「名月の里」と知られる姨捨からの月も見え、乗客たちは眼下に広がる善光寺平の夜景との競演を楽しんだ。

 ろくもんは約70人を乗せて午後5時すぎ、戸倉駅(千曲市)を出発。車内では千曲市内の住民グループが、年老いた親を山に捨てる姨捨伝説を紹介した。篠ノ井駅(長野市)を経由して午後6時ごろ、姨捨駅に到着した。乗客たちは月や夜景を見て「すごいすごい」と拍手を送った。

 千曲市では29日、人の生活に結び付いた景観地「文化的景観」の活用の在り方などを探る全国文化的景観地区連絡協議会の全国大会が開かれる。国の重要文化的景観に選ばれている「姨捨の棚田」周辺の景色を楽しんでもらおうと、市がしなの鉄道に呼び掛けて運行が実現した。

 岩手県一関市の重要文化的景観「一関本寺の農村景観」の維持に取り組む協議会副会長の佐藤光雄さん(68)は「こんなきれいに(夜景を)見られると思っていなかった。ろくもんも素晴らしかった」と話していた。

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