内田家に伝わる約7000点の資料を寄託した内田璞さん。屏風は寄託品の一部=25日、福井県坂井市のみくに龍翔館

内田家に伝わる約7000点の資料を寄託した内田璞さん。屏風は寄託品の一部=25日、福井県坂井市のみくに龍翔館

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豪商内田家の足跡に光 坂井・三国で31日から特別展

福井新聞(2015年10月29日)

 江戸時代の三国湊を代表する豪商内田家の本家に伝わってきた古文書など約7千点の資料が寄託先の福井県坂井市のみくに龍翔館で、専門家などによって調査が進められている。これまでの調べで、福井藩を財政面で支えたことや事業内容などがうかがえる貴重な資料群と分かった。31日から同館で始まる特別展で一部が紹介される。

 三国湊の内田家は1703(元禄16)年、福井城下で商売を営んでいた内田家から分家して創設した。屋号は「室屋(むろや)」で、当主は惣右衛門を襲名してきた。麹(こうじ)・醤油(しょうゆ)業や廻船業などを営み、三国湊だけでなく福井藩を代表する豪商となった。
 資料は同市三国町に残る内田家の蔵で保管されてきた。子孫の内田璞(すなお)さん(79)=岡山県倉敷市=が資料を後世に伝えたいと同館に相談、2013年6月に寄託された。同館は専門家らを交え、資料の分類や分析にあたっている。
 内田家には西内田、東内田など分家も多いが、本家に関する資料がまとまって寄託されたのは初めて。1970年には旧三国町が分家に伝わった資料を「三国町史料 内田家記録」として刊行しているが、今回の資料とは内容が異なっている。
 資料の詳しい内容は分析中だが、藩札の乱発や借金で混乱した福井藩の財政を支えた事情や、幕末維新期に福井藩と薩摩藩の交易計画に関わったことなどが浮かび上がってきた。また当時の商人としては珍しく、和歌をたしなんでいたことも分かる。
 寄託について内田さんは「内田家についてきちんと調べたことはなかったし、資料を十分に読むこともできない。(資料の分析が進み)私の知らない内田家の暮らしぶりを知ることができれば」と話していた。
 特別展「三国湊の豪商 内田家」は31日から11月29日まで(水曜休館)。内田家の系譜、内田家の生業、福井藩との関わり、明治時代の内田家、内田家と和歌のテーマごとに合計約200点を紹介する。300円(小中学生半額)。問い合わせはみくに龍翔館=電話0776(82)5666。

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