萩原朔太郎の誕生日に合わせて行われた「海水旅館」の詩碑除幕式=柏崎市

萩原朔太郎の誕生日に合わせて行われた「海水旅館」の詩碑除幕式=柏崎市

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萩原朔太郎が訪れた柏崎・鯨波海岸 足跡を郷土の記憶に 「海水旅館」詩碑が完成

新潟日報(2015年11月11日)

 大正時代の詩人、萩原朔太郎が避暑のため訪れた柏崎市の鯨波海岸を題材とした詩「海水旅館」を刻んだ石碑が、日本海を見渡す柏崎市の柏崎アクアパークに完成し、先週除幕式が行われた。寄付を募って碑を建立した市民団体「詩歌を楽しむ柏崎刈羽の会」は「著名な詩人が作品を残したことを、郷土の記憶にしたい」と話している。

 朔太郎は群馬県の出身で「日本近代詩の父」と呼ばれる。同会によると、大正初期に避暑のため鯨波海岸を訪れ、老舗旅館に滞在した。「海水旅館」は鯨波の風景を表現した作品で、末尾には「くぢら浪海岸にて」と記載されている。

 詩歌の愛好家有志でつくり、柏崎刈羽地域ゆかりの文学作品の再発見と発信に取り組む同会は、「海水旅館詩碑を柏崎の海辺に備えなければならない」として建立を計画。資金を集めるため2012年から詩の朗読と音楽演奏を合わせたイベントなどを20回近く重ね、寄付を募ってきた。

 朔太郎が滞在した老舗旅館は既に廃業しており、近くの柏崎アクアパークに建てた。

 会長の巻口省三さん(83)は「郷土の記憶として残したかった。過去を知ることで未来のプラスにつなげてほしい」と思いを語った。

 除幕式は朔太郎の誕生日に合わせて1日に行われた。朔太郎の孫で多摩美術大教授の朔美さんによる「私の朔太郎体験」と題した講演もあり、幼少期に会った西脇順三郎や三好達治との思い出を交えて話した。朔美さんは「詩を朗読することが詩人をしのぶことになる。詩碑ができ、詩を読むことで詩人が生き返る」と感謝した。

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