福井県あわら市と本願寺文化興隆財団(京都市)が制作を進めてきた「蓮如さんかるた」が完成し24日、東京都内で発表会を開いた。絵札を担当した漫画家の永井豪さんらが出席し「多くの子どもたちに、遊びを通して蓮如さんの人物像に触れてほしい」とPRした。25日からインターネットなどで販売する。
かるた制作は、同市ゆかりの蓮如上人の生誕600年を記念し、市と同財団でつくる制作委員会が企画した。蓮如にまつわる逸話を題材にした読み札を公募、全国から1180点が寄せられた。制作委が44点を選び、日本を代表する漫画家の永井さん、里中満智子さん、木村直巳さんが絵札を描いた。
都内の同財団東京事務所で開いた発表会には、永井さんら漫画家3人のほか、同財団の大谷暢順理事長、橋本達也あわら市長が出席。大谷理事長は「3大漫画家が書き下ろしたかるたは全国初。大きな話題になることを期待している」と述べ、橋本市長は「かるたを通して、あわら市や北陸に興味を持ってもらうきっかけになれば」と話した。
永井さんは、自身が描いた絵札を引き延ばしたパネルを手に「明るく、懐の深いキャラクターを想定して描いた。三者三様の蓮如さんを楽しんでほしい」と期待を込めた。里中さんは「子どもたちが遊びながら自分を見つめたり、努力する心を育んでもらえたら」と話し、木村さんは「本当に楽しく描くことができた」と振り返った。
かるたは1セット2160円。インターネットで販売するほか、同市役所などでも購入できる。2セット以上購入した人には、永井さんと里中さんの代表作「マジンガーZ」や「持統天皇」などのキャラクターが、蓮如と"共演"するプレミアム絵札が付く。
かるたは、県内の全小学校と加賀市内の小学校に贈るという。問い合わせは、あわら市政策課=電話0776(73)8005、同財団=電話075(551)3007。