上田市小泉の千曲川で28日午前6時ごろ、アユ漁用の仕掛け「やな」にサケが掛かっているのが見つかった。25、27日にも同じやなでサケが見つかっており、今年3匹目。上小漁業協同組合(上田市)が発足した1949(昭和24)年以降、1年に複数のサケが確認されたことはなく、やなの見回りをしている石井寿(ひさし)さん(78)=上田市小泉=は「1週間に3匹はすごい」と驚いていた。
サケは体長73センチ、体重3・1キロの雄で既に死んでいた。サケが見つかったやなの上流約1キロで千曲川に合流する浦野川では、2012年3月からNPO法人「新潟水辺の会」(新潟市)がサケの稚魚放流を始めている。やなを所有する石井孝二さん(55)=同市小泉=は「もっと多くのサケが上っている可能性がある。サケが自然に卵を産める環境づくりを皆で考えていく必要がある」と話している。