黒部峡谷鉄道は30日、今シーズンの営業を終え、年間の入り込みが80万人を突破する見通しになった。宇奈月駅で行われたトロッコの運転キー返納式で、東澤宏樹総務部長が明らかにした。80万人台は2010年以来5年ぶり。
黒部峡谷鉄道は今シーズンの入り込み目標を、昨シーズンを約10万人上回る78万人とし、29日現在で上回った。速報値では80万人に到達しないものの、確定値では80万人を超えるとみられる。東澤部長は「大雪で出足は遅れたが、北陸新幹線の開業や今シーズンからスタートした黒部峡谷パノラマ展望ツアーの効果で好調だった」と話した。
30日午後5時58分、同社の社員や温泉街のおかみでつくる「かたかご会」のメンバーが最終列車を出迎え、駅ホームで返納式を行った。運転士と車掌が、木下勝則駅長にキーを渡した後、かたかご会の坂井薫さんと中島喜代美さんから花束を受け取った。
トロッコは来年4月まで運休する。