天龍小の3年生も手伝って始まった柚餅子作り=3日、天龍村坂部

天龍小の3年生も手伝って始まった柚餅子作り=3日、天龍村坂部

長野県 伊那路 特産

児童の手のひら...つなぐ天龍の味 柚餅子作り体験

信濃毎日新聞(2015年12月4日)

 下伊那郡天龍村坂部で3日、伝統の保存食「柚餅子(ゆべし)」の生産が始まった。昨年は原料のユズの不作で柚餅子の出荷数が落ち込んだが、今年は豊作。初日は天龍小学校の3年生3人も総合的な学習の時間で加工施設を訪れ、柚餅子作りを体験した。

 子どもたちは、村柚餅子生産者組合組合長の関京子さん(80)=坂部=の指導で、スプーンを使って果肉をくりぬき、ゴマやクルミなどを練り込んだみそを中に詰めた。3日は約200個作り、約3時間蒸した。今後3〜5カ月ほど自然乾燥させ、例年並みの約5千個の出荷を目指す。

 坂部地区の人口は、11月30日時点で26人で、65歳以上人口の割合(高齢化率)は69・2%。地区の住民有志で作る同組合は一時期30人いたが、過疎と高齢化で現在は10人ほどにまで減った。京子さんは「無事に柚餅子作りを始めることができた。子どもたちと一緒に楽しくできてうれしかった」と話していた。

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