NHKは14日、来年1月10日から始まる大河ドラマ「真田丸」の第1回の完成試写会を東京のNHK放送センターで開いた。武田勝頼(平岳大さん)が織田勢に攻められて窮地に陥るところから始まり、諏訪地方を舞台とする場面が登場。武田家の家臣として、勝頼を救おうと奔走する真田昌幸(草刈正雄さん)と、信幸(大泉洋さん)・信繁(堺雅人さん)兄弟の姿が描かれる。
ドラマのオープニングは、服部隆之さん作曲の音楽に乗せて、上田、長野両市をはじめ県内各地の風景があしらわれる。ナレーションは、NHKの有働由美子アナウンサーが担当。織田信長役は、吉田鋼太郎さんが務めることもこの日明らかになった。
<主演の堺さん「船出の時」>
東京のNHK放送センターで14日開いた来年のNHK大河ドラマ「真田丸」第1回の試写会後、上田市ゆかりの戦国武将・真田信繁(幸村)役で主演する堺雅人さんと制作統括の屋敷陽太郎チーフプロデューサー、演出の木村隆文シニアディレクターが記者会見した。堺さんは「船出の時がようやく来た。荒波にもまれていろんな所に行き来するが、一緒に航海を楽しんでもらえればと思う」と意気込みを語った。
木村シニアディレクターは、三谷幸喜さんが手掛けた脚本の会話劇の面白さや、役者の魅力を最大限引き出せるように奇をてらわず正攻法で演出したとし、「芝居の醍醐味(だいごみ)が伝われば」と説明。真田家の家族のキャラクターが浮かび上がるよう心掛けたという。
堺さんは「右肩上がりの物語ではないところが面白いと思っている。迷い、悩みながらいろんな価値観を共存させて進んでいく感覚が『真田丸』の魅力」と話した。
また、NHKなどは同日、真田信繁ゆかりの資料を展示する大河ドラマ特別展「真田丸」を都内で来年4月から始めると発表。7月2日〜8月21日には上田市立美術館で開催(信濃毎日新聞社など主催)し、蓮華定院(和歌山県)に所蔵されている信繁が使ったとされる「頭形兜(かぶと)」などを見ることができる。