富山市水橋辻ケ堂の水橋フィッシャリーナに24日、全長3.7メートルのダイオウイカが迷い込んでいるのが見つかった。釣り人や付近の住民らが集まり、悠然と泳ぐ"珍客"に歓声を上げていた。
施設を管理する若杉達也さん(62)によると、午前7時ごろに釣り人らが発見した。若杉さんから連絡を受けた魚津水族館の伊串祐紀学芸員らが海に潜り、2時間近く観察。イカは時折、黒い墨を吐き、水面で水しぶきを上げると、見物人らが「おー」と声を上げ、写真に撮っていた。
伊串さんは「巨大な姿に驚いた。吸盤の(吸い付く)力も強く、かなり元気だった」と話した。同水族館が今年、県内で確認した15匹目となり、沿岸で生きたまま泳ぐ姿が見られるのは珍しいという。
同水族館とフィッシャリーナで対応を協議し、潜水員らが付き添ってイカを施設の外の海に誘導。流れに押し戻されたりして出入り口付近を行き来していたが、午後2時半ごろ、海中に姿を消した。若杉さんは「何とか深海に戻ってほしい」と話していた。