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県内の飯山線にもSL 44年ぶり、JR東が今秋の運行検討

信濃毎日新聞(2016年1月5日)

 JR東日本が今秋、飯山線飯山駅(飯山市)と長岡駅(新潟県長岡市)間で蒸気機関車(SL)の運行を検討していることが4日、同社などへの取材で分かった。実現すれば、県内の飯山線をSLが走るのは1972(昭和47)年以来、44年ぶりとなる。

 同社広報部は取材に「11月を目標に検討している」と説明。今後、沿線の安全対策やSL車両、乗務員の手配などを進めていく考えだ。

 飯山線のSL運行をめぐっては、沿線自治体などでつくる「飯山線沿線地域活性化協議会」が昨春、2016年度中の飯山―長岡間の運行を同社に要望。協議会によると、同社は沿線の警備や燃料補給などで地元の協力があれば運行は可能とした。協議会は、JR側の方針を近く発表する予定だ。

 新潟県側では12年11月、長岡―十日町(新潟県十日町市)間で2日間、SLが走った。運行を求める署名集めなどをした「飯山線SL運行を応援する市民の会」の木村喜郎会長(65)=十日町市=は、「全国からファンが集まり、驚くほど盛り上がった」と振り返る。その後も、長野・新潟県境と飯山駅の間は「風光明媚(めいび)な風景が広がっている」として、長野県側を含めた運行を目指して活動してきた。

 飯山市民有志は昨年末、同会の飯山支部を発足させた。支部代表で仏壇店経営の明石洋一さん(48)は「今秋の運行が実現したら、毎年の定期運行につなげられればいい」と期待。今後はSLが飯山線を走っていた当時の写真を集めた展覧会や、沿線を舞台にした映画「北国の街」(1965年)のリメーク映像の制作などを考えているという。

 JR東日本長野支社広報室によると、同支社管内のSL運行は、08年11月に信越線(当時)の長野―黒姫間で走らせて以来となる。

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