ヤマレコ社長の的場さん。昨年11月、松本市で開いた「岳都・松本山岳フォーラム」にブースを出して取り組みを紹介した

ヤマレコ社長の的場さん。昨年11月、松本市で開いた「岳都・松本山岳フォーラム」にブースを出して取り組みを紹介した

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松本拠点に山の魅力発信 「ヤマレコ」都内から移転1年

信濃毎日新聞(2016年1月7日)

 登山者が山行の記録などを投稿する会員制交流サイト「ヤマレコ」の運営会社が松本市に拠点を移して、今月で1年を迎えた。昨年はサイト開設から10周年となり、登山者が登山計画を立てやすいよう山岳地図を使った新サービスの提供も始めた。今年から8月11日が国民の祝日「山の日」になる。山岳愛好者にとって節目の年を迎え、社長の的場一峰(かずみね)さん(38)は「さらに山の魅力や安全な登山情報を発信していきたい」と意気込んでいる。

 ヤマレコは1カ月に最大130万人が利用する国内最大規模の登山サイト。登山者が山行記録を投稿し、他の利用者が閲覧したり、情報交換したりできる。多くの登山者が山行前の情報収集に利用している。

 都内の大手システム会社に勤めていた的場さんが2005年10月にサイトを開設。13年に退社して運営会社を設立した。山を身近に感じられる環境で仕事に打ち込みたいと、14年12月、松本市内に家族で引っ越し、その後、事務所も東京都新宿区から松本市庄内に移した。

 新サービスは、山岳地図をインターネット上で見ながら、コースタイムや休憩時間などを記入して登山計画を作成できる「ヤマプラ」。地図を市販する出版社と協力した。ヤマプラを含むヤマレコのサイトが、安全な登山の情報共有の場になっていることが評価され、昨年9月には日本デザイン振興会のグッドデザイン賞を受賞した。

 山岳遭難防止対策として、ICカードを利用して登山者の経路を把握するシステムの構築を県が目指しており、的場さんの会社も企画を担う。的場さんは「山の日は、登山者に限らず多くの人々が山について考える日になる。記念の年にサイトを通じて安全への意識を高めていきたい」と話している。

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