福井県敦賀市相生町の旧西町通りで17日に国指定重要無形民俗文化財「夷子(えびす)大黒綱引き」が行われるのを前に10日、直径約25センチ、長さ約50メートルの大綱が完成した。地元保存会の会員は「本番が待ち遠しい」と気合を入れた。
綱引きは旧西町に約400年伝わる伝統行事。夷子方と大黒方で綱を引き合い、夷子方が勝つと豊漁、大黒方なら豊作とされる。今回の大綱は昨年11月から中学生の協力も得て制作に当たった。
午前8時半から保存会会員ら約30人が、通り沿いの作業場に集合。麻のロープを芯にし、わらを束ねた綱3本をしっかりと編み込んで、大綱を完成させた。
保存会の上田隆夫会長(66)は「今年も皆の心のこもった大綱ができた。ぜひ大勢の人に来てもらい、今年も綱引きを成功させたい」と出来栄えに満足げ。17日は午後0時半から、相生町の夷子大黒会館で神事を営み夷子、大黒の2神が通りを練り歩いた後、綱引きを行う。