はしご車で一斉放水した消防総合訓練=26日、松本市の松本城

はしご車で一斉放水した消防総合訓練=26日、松本市の松本城

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一斉放水「文化財守る」決意 松本城と善光寺で訓練

信濃毎日新聞(2016年1月27日)

 「文化財防火デー」の26日、県内各地で消火や救助の訓練があった。参加者は貴重な文化財を火災から守ろうと真剣に取り組んでいた。

 松本市の国宝松本城では消防総合訓練があり、約160人が参加。訓練は乾小天守(いぬいこてんしゅ)の2階から出火したとの想定で、避難者誘導や初期消火をした。その後、天守4階に取り残された観光客役の参加者を消防隊員がはしご車で救出した。

 最後に、はしご車などが一斉放水をした。赤羽郁夫・市教育長は「(訓練で)国や市民の宝である松本城を守る意識を共有できる。緊張感を持って訓練してもらいよかった」と話した。

 長野市の善光寺では消防演習があった。約150人が参加。山門で、はしご車を使った救出訓練をしたほか、国宝の本堂では一斉放水をした。

 大勧進から出火し、近くの本堂に飛び火する可能性がある―と想定。大勧進では、消火器による初期消火や、負傷者を救護する訓練をした。

 山門では、とり残された善光寺関係者1人をはしご車で救助する訓練があり、長さ15メートルのはしごを伸ばして救助した。その後、本堂の屋根に向かって一斉に放水した。

 善光寺事務局の内田道樹寺務総長は「普段から文化財を守るという意識を養うことが大切」と話していた。

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