中国で旧正月に当たる春節(8日)の大型連休が7日始まり、長野県内にも中国や香港、台湾から多くの観光客が訪れている。北佐久郡軽井沢町のホテルはこの日、歓迎行事を開催。ほかのホテルでも春節の観光客向けにプレゼントを用意するなど歓迎ムードが高まっている。
軽井沢町の軽井沢プリンスホテルは7日、5日間の日程で「春節祭ブッフェ」を始めた。宴会場に春節にちなんで赤い飾り付けを施し、すし、しゃぶしゃぶなど和食を中心に提供した。
日本文化を体験してほしいと餅つき大会も。スタッフが「よいしょ」の掛け声できねを振るうと、来場者も一斉にスマートフォンのカメラを向けて、一緒に「よいしょ」。中には、自ら餅つきに挑む人もいた。台湾から家族5人で来日している王宇さん(56)は「寒いから、温かいしゃぶしゃぶやラーメンを中心に食べたが、とてもおいしかった」と満足そうだった。
ホテルは期間中、中国語などを話せるスタッフを増員し、注文に応じている。
長野市松代町の信州松代ロイヤルホテルは14日まで、春節の宿泊客がチェックインする際、パック入りのイチゴや地元の温泉の湯を使用した入浴剤を贈っている。同ホテルには都内から富士山や北陸方面へ向かう中国、香港、台湾からの団体ツアーの立ち寄りが多い。今年の春節も800〜900人程度を見込む。
大王わさび農場(安曇野市)には、春節前(5日)に1日約120人の中国人客がツアーで訪れた。広報担当者は「『爆買い』が話題になっているが、皆さんゆっくりと自然を楽しみ、お土産売り場の混乱もない」と話している。