世界に誇る福井県の中小企業をPRし、若者のU・Iターンを促す県の短編ドラマがこのほど完成し動画サイト「ユーチューブ」で配信が行われている。11日、東京都内で開かれた移住促進イベント「ふるさと・いいこと・フェア」で披露された。主演の剛力彩芽さんらが「福井の魅力がいっぱい詰まったドラマ。ぜひ多くの人に、古里への愛着を感じながら見てほしい」と呼び掛けた。
ドラマ制作は、本県など13県が参加する「自立と分散で日本を変えるふるさと知事ネットワーク」の連携事業。福井編「夢叶(かな)う、福井県」と長野編「あの頃のわたしへ」が制作され、両編とも剛力さんが主演した。「夢叶う―」は、福井の繊維企業にUターン就職した剛力さんが、同僚役の菅谷哲也さんとともに新たなプロジェクトに取り組み、夢ややりがいを見つけていくストーリー。剛力さん主演の「魔法のじゅうたん編」(5分51秒)と、菅谷さんを前面に出した「考古学者編」(5分25秒)の2本立て。
イベントには剛力さん、菅谷さん、長野編に出演した小島藤子さんのほか、西川知事ら各県の知事、来賓の石破茂地方創生担当相が参加。首都圏の学生や一般客ら約500人を招き、長野編、福井編の順に披露された。
福井編は「Uターン」という"固い"テーマとは思えないほどのコミカルで軽快な仕上がり。出演者のテンポの良い掛け合いや、上司役で登場する福井市出身の俳優、津田寛治さんの福井弁満載のセリフ回しに、会場からは笑いや大きな拍手が起こっていた。撮影は大野市や勝山市、あわら市などで行われ「天空の城」として話題の越前大野城(大野市)や県立恐竜博物館(勝山市)も登場する。
上映後、ステージに立った剛力さんは「福井の人たちはみんな温かく、UターンやIターンしても優しく受け入れてくれる土地柄だと感じた」と話し、これから就職する若者に向けては「いろんなことに興味を持ってチャレンジし、新しい自分を見つけてほしい」とエールを送った。菅谷さんも「このドラマが、I・Uターンを考えている人のエネルギーになれば」と話していた。