射水市の新湊漁協の漁師が手掛ける養殖マコンブ「春告げ昆布」の収穫が19日、新湊沖で始まった。本格養殖を始めてから3年目で、ことしは22日から3月上旬までに約700キロの出荷を見込んでいる。同漁協は「新湊の新たな名物としてPRしていきたい」としている。
同漁協の定置網漁業者3社が共同で取り組んでおり、県水産研究所(滑川市)と共に養殖のノウハウを確立。新湊沖約500メートルの地点で、種苗を植え付けた縄を水中に下げて育てている。
冷水を好むコンブは、富山湾では海水温が高くなる夏場に枯れてしまう。このため、長さ1・5~2メートルの若い状態で収穫する。
この日は、漁師4人が沖合で縄を引き上げてマコンブを水揚げ。1時間半ほどで約80キロを収穫し、紫外線で殺菌した海水を満たした水槽に移した。乾燥などの加工をせず、22日に袋詰めして出荷する。
収穫されたマコンブは美しい茶色。2年間で6メートルほどに育てる北海道産に比べて若いため薄く軟らかい。新鮮なものを出荷するため、軽くゆでたり炒めたりするとおいしいという。同漁協は「PRと販路拡大で生産規模を大きくし、新たな特産品にしたい」と意気込む。
問い合わせは新湊漁協、電話0766(82)3147。