景観重要建造物に指定された岡本家。審議会メンバーが視察した=砺波市五郎丸

景観重要建造物に指定された岡本家。審議会メンバーが視察した=砺波市五郎丸

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景観重要建造物に指定 砺波散居村の岡本家

北日本新聞(2016年2月27日)

 砺波市景観まちづくり審議会は26日、散居村の伝統家屋である岡本家(同市五郎丸)を、景観法に基づき市が指定する景観重要建造物として答申し、市は同日、答申通り指定した。岡本家は明治初期に建てられたとみられる屋敷で、周囲が樹齢100年のスギなどで囲まれている。県内第1号の指定となり、散居村の風景を守り継ぐ。

 景観重要建造物は、良好な景観の形成に重要となる建造物。地域のシンボルとして広く住民に親しまれている▽伝統家屋である▽地域ぐるみで景観保全に取り組む「散居景観モデル地域」にある-などの要件を満たす必要がある。

 岡本家が入る五鹿屋第二常会は2015年に散居景観モデル地域に指定された。審議会メンバーはこの日岡本家を視察。国道156号に面しながら約100本の屋敷林に囲まれ、入母屋(いりもや)造りで建築時の状態を維持していることを高く評価した。市が外観改修などを補助する。

 戦時供出や04年の台風23号などで失った樹木もあったが、家主の岡本晃一さん(67)が植え直し、保全に努めてきた。岡本さんは「家屋などの保全は費用がかかることが多いが、できる限り守っていきたい」と話した。景観重要建造物は昨年9月現在、国内で399件が指定されている。

 市景観まちづくり条例に基づき、宮森下村自治会と新屋敷景観まちづくり組織がそれぞれ地域で締結した景観協定について、認定が適当と答申し、市は2団体を散居景観モデル地域に指定した。

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