福井県奥越地方に春を呼ぶ奇祭「勝山左義長まつり」が27日、勝山市街地で開幕した。12区にやぐらが立ち、色鮮やかな長じゅばん姿の老若男女が「蝶(ちょう)よ花よ、花よのネンネ」との左義長ばやしにのって太鼓を打ち鳴らした。フィナーレを飾る28日夜のどんど焼きまで、一帯は祭り一色に染まる。
午後1時、下袋田区のやぐらで一番太鼓が響くと、他の区でもおはやしが始まった。三味線や笛、鉦(かね)のリズムに合わせて、男女や子どもたちが次々に「浮き太鼓」を披露。おどけたしぐさや身ぶりで観客を楽しませた。
通りには赤、黄、緑などの短冊や名物の作り物、絵あんどんが飾られた。28日は午前9時から左義長ばやしが順次始まり、どんど焼きは午後9時から。
同まつりは300年以上続くとされ、県の無形民俗文化財に指定されている。