天竜川沿いの竹林で伐採した竹を積み上げるプロジェクト参加者たち。一面竹やぶだった川沿いに光が差すようになった=27日、飯田市

天竜川沿いの竹林で伐採した竹を積み上げるプロジェクト参加者たち。一面竹やぶだった川沿いに光が差すようになった=27日、飯田市

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竹伐採 鵞流峡明るく 天竜川岸辺で今季の整備活動終了

信濃毎日新聞(2016年2月28日)

 天竜川の鵞流峡(飯田市)の環境美化に取り組む「天竜川鵞流峡復活プロジェクト」の今シーズンの竹林整備活動が27日、最終日を迎えた。地元の竜丘地域自治会と川下り舟運航会社「天竜舟下り」が参加メンバーを募集して昨年11月に始め、計76日間で延べ370人が参加。約2・2ヘクタールで、約1万8千本にも上る竹を伐採した。竹が生え放題で真っ暗だった岸辺には光が差し、地元住民らからは喜びの声が上がった。

 鵞流峡は近年、岸辺に生い茂った竹林で景観が悪化。また、竹で日が遮られて暗くなり、岸辺沿いを走る県道からのごみの不法投棄が絶えなかった。地元区長の前沢正信さん(69)によると、わずか数十メートルしか離れていない県道からも天竜川は望めず、せせらぎも聞こえなかったという。

 この日は、プロジェクトメンバー約20人が朝9時から3時間ほど、切った竹の整理をし、ごみを収集した。前沢さんは、伐採活動で「見通しが良くなり、ポイ捨ても減ったように感じる。川のせせらぎも聞こえるようになり、こんなにうれしいことはない」と表情を崩した。

 伐採した竹は、燃料や堆肥の原料として活用。活動を機に竹を燃料にできるボイラーを購入したメンバーもいる。プロジェクト代表の曽根原宗夫さん(51)は「これからの狙いは(竹の)エネルギー化。竹の上手な再利用が地域に広がってくれればいい」と話していた。

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