「三つ星ルートきっぷ」のチラシ(上)と乗り継ぎ割引乗車券=松本市のアルピコ交通

「三つ星ルートきっぷ」のチラシ(上)と乗り継ぎ割引乗車券=松本市のアルピコ交通

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松本―高山―白川―金沢を周遊 バス乗り継ぎ切符販売好調

信濃毎日新聞(2016年3月3日)

 アルピコ交通(松本市)が、濃飛(のうひ)乗合自動車(岐阜県高山市)、北陸鉄道(金沢市)と連携して販売している松本―金沢間を結ぶバス路線の乗り継ぎ割引乗車券の売れ行きが好調だ。北陸新幹線(長野経由)金沢延伸をにらんで2014年4月に販売を始め、延伸後の15年4月〜16年1月の販売枚数は前年同期の約2・5倍に増加。各社は今春のダイヤ改正で利便性を高め、さらなる販売拡大を図る。

 乗車券の名称は「三つ星ルートきっぷ」。世界の観光地を格付けしたフランスの旅行案内書の日本編「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で最高評価の三つ星を獲得した観光地がある松本市(松本城)、高山市(飛騨高山)、岐阜県白川村(白川郷)、金沢市(兼六園)を片道5140円で結ぶ。4日間有効で、途中下車して周遊できる。通常運賃より約3千円安い。

 アルピコ交通によると、15年4月〜16年1月の乗車券の販売枚数は累計2709枚。月別では前年同月の2・0〜3・5倍だった。14年度は年間累計で1332枚を販売しており、このペースなら15年度の年間累計は3300枚程度になる見通し。担当者は「新幹線延伸効果で期待通りに利用が伸びている」とする。

 本年度の乗客の内訳は、金沢から松本に向かった人が約65%、松本から金沢に向かった人が約35%。新幹線延伸で観光客が大幅に増える金沢からの周遊客に照準を合わせていたため、担当者は「松本からの利用が予想外に健闘している」と受け止める。往復するバスの収益性を上げるには、金沢に向かう乗客を増やすことが今後の課題となる。

 このためアルピコ交通は4月1日のダイヤ改正で、濃飛乗合自動車と共同運行する特急バス「松本―高山線」の松本発の始発便を繰り上げ、午前発の便を増やして高山での乗り継ぎを便利にする。北陸鉄道も同日、利用者が多い白川郷―金沢間の高速バスを増便する。アルピコ交通は「利用増を便数増につなげる好循環を生み出したい」(営業企画課)としている。

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