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立山の新登山ルート完成 火山ガス活発化で整備

北日本新聞(2016年3月9日)

 立山・地獄谷で火山ガスの噴出が活発化し、遊歩道の一部が通行禁止になっている問題で、環境省が避難道として整備を進めていた新登山ルートが昨年10月に完成し、新年度から使えることになった。実際に通行できるのは雪解け後の7月下旬ごろの見通し。8日に立山町前沢の立山元気交流ステーションで開かれた立山室堂地区安全対策専門委員会の本年度第3回会合で、同省が報告した。

 地獄谷では2012年から火山ガスや水蒸気などを噴出する「噴気」の活発化や、噴気温度の上昇傾向が確認されており、遊歩道の一部が立ち入り禁止になっている。このため同省が避難道の機能を備えた新登山ルート約3・7キロの整備を決め、14年に設計に取り掛かった。

 この日の会合には、同省や県、立山町の担当者や専門家、山小屋関係者ら44人が出席。噴出する火山ガスの本年度調査結果も報告された。噴気が活発な斜面では、風向きによって高濃度の亜硫酸ガスが歩道近くに流れる恐れがあり、ぜんそくなどの疾患がある人は注意が必要という。

 ガス濃度が上がった場合の安全対策として、火山ガス保安施設の運用マニュアル案もまとめた。案では、ガス濃度を監視する人員2人を配置し、濃度が高くなった際にアナウンスや警告灯で知らせることなどを確認。9月に試験運用を行い、本格稼働に備える。

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