修復を終え仏法紹隆寺に戻ってきた普賢菩薩騎象像

修復を終え仏法紹隆寺に戻ってきた普賢菩薩騎象像

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「諏訪の本尊」おかえり 仏法紹隆寺で4月から特別公開

信濃毎日新聞(2016年3月12日)

 諏訪大社上社(諏訪市)の旧神宮寺本尊だったと確認された普賢菩薩騎象(ふげんぼさつきぞう)像が11日、修復を終えて諏訪市の仏法紹隆寺に戻り、開眼法要が行われた。仏教の影響が強かった江戸末期まで諏訪大明神本来の姿としてあがめられながら、明治維新に伴う旧神宮寺取り壊しに遭い、住民らが密かに運び出した仏像。約150年ぶりに目の輝きを取り戻し、再び住民らに迎えられた。

 象の背中(象座)に白木の菩薩像が乗り、高さ約170センチ、全長約160センチ。全国的にも最大級とみられるが、修復前は菩薩像の玉眼(水晶製の目玉)がくり抜かれるなど、明治初めの神仏分離政策や仏教排斥運動による傷みが目立っていた。文化財指定もされていない。

 この日、仏法紹隆寺普賢堂で仏師らが組み立てた騎象像は、住民らの手も借りて金色の天蓋(てんがい)の下に安置された。新たな玉眼が輝く姿に、住民らは「素晴らしくなった」「ありがたい」と口々に語った。

 調査した飯田市美術博物館の織田顕行学芸員(仏教美術)は、象座が旧神宮寺の創建期と同じ鎌倉時代の作とみられることや、今回の修復で像内から「信州すは(諏訪)の本尊也」との墨書きが見つかった意義などを説明。開眼法要では岩崎宥昶(ゆうしょう)住職と住民らが般若心経で声をそろえ、最後に「南無諏訪大明神」と7回唱え、手を合わせた。

 岩崎住職は「諏訪大社御柱祭の年に、傷んで振り向かれなかった像が素晴らしい仏さまに生まれ変わった」。檀徒総代会長の石田喜章さん(62)も「より多くの人にお参りしていただき、旧神宮寺本尊だった歴史も知ってほしい」と話していた。

 騎象像の特別公開は4月2日〜5月22日と10月8日〜11月23日、諏訪市四賀桑原の仏法紹隆寺で午前9時〜午後4時。水曜休み(祝日は除く)。拝観料300円(高校生以下無料)。期間中の日曜、祝日は、伝運慶作不動明王像などの寺宝も公開する。

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