修復が終わった仁王像を確認する関係者

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仁王様お帰りなさい 修復終え砺波・千光寺に

北日本新聞(2016年3月18日)

 砺波市芹谷の古刹(こさつ)、千光寺(安念道雄住職)の仁王像2体の大規模修復が完了し、同寺の山門に戻された。園城寺佛教尊像修復院(滋賀県大津市)の仏師、川口圭太さんが修復を手掛け、関係者が17日、仕上がりを確認した。 

 仁王像は、口を開けた阿形(あぎょう)と閉じた吽形(うんぎょう)の2体1対で、高さは各2・3メートル。砺波市教育委員会は像が納められていた山門と同じ1798(寛政9)年前後に制作されたとみている。腕が破損するなど経年劣化が見られ、2012年から修復が始まった。

 像は寄せ木造りで、修復の過程で解体したところ、スギやヒノキが使われており、1体につき約600の部材を組み上げる複雑な構造を持つことが分かった。修復予定が延びたものの、接着剤として漆を使って組み直し、彩色した。寺を訪れた川口さんは「こんなに部材が細かい像は今まで見たことがなかった」と話した。

 山門は市指定文化財となっている。尾田武雄市文化財保護審議委員は「山門の中にある仁王像も一緒に指定すべきだ」と話した。

 14年には「千光寺の至宝展」(北日本新聞社主催)で修復中の像が講演で紹介され、注目を集めた。

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