商品を前に、特徴などを話す大澤社長(前列右)ら出席者

商品を前に、特徴などを話す大澤社長(前列右)ら出席者

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サクラの酵母でチーズケーキ、日本酒、あんパン

北日本新聞(2016年3月30日)

 宿カリチーズケーキ(射水市三ケ・小杉)と吉乃友酒造(富山市婦中町下井沢)、パン・オーレ掛尾店(同市掛尾町)は、県固有の桜「フタカミザクラ(二上桜)」から抽出した酵母「二上桜酵母」と、県が開発した酒米「富(とみ)の香(かおり)」を使った商品をそれぞれ作った。本格的な花見シーズンを前に、同市婦中町上轡田の県中央植物園で29日、チーズケーキと日本酒、あんパンの完成報告会を行った。

 フタカミザクラは、1970年に、高岡市の二上山で発見された県固有の品種で、現在、県中央植物園に2株植えられている。県食品研究所が3年前に、フタカミザクラの花から酵母を抽出。吉乃友酒造と、パン・オーレ掛尾店は2年前から二上桜酵母を使って商品を考案してきた。ことしは、宿カリチーズケーキも両者の取り組みに参加することになった。

 宿カリチーズケーキは、「桜 -Sakura-」を開発。ほのかな塩気がサクラあん入りチーズクリームの甘みを引き立てる。同酒造は昨年作った「吉乃友 ふたかみ桜」を熟成させ、甘みとこくをアップさせたほか、白ワインのような風味の「吉乃友 純米吟醸生原酒 富の香」を仕上げた。パン・オーレ掛尾店は「ふたかみ桜酵母 あんパン」をリニューアル。サクラの塩漬けが練り込まれた生地は、もっちりとした食感も楽しめる。

 この日は、宿カリチーズケーキを運営する「グラン・ルー」の大澤安明社長や、同酒造の杜氏(とうじ)の広島達彦さん、パン・オーレ掛尾店の田中千世子専務らが同園を訪問。中田政司園長にそれぞれの商品を説明し、「ぜひ花見に持って行ってほしい」などと話した。

 商品はそれぞれの店などで限定販売されている。

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