メドデコに鈴なりの氏子を乗せ、綱置場を出発する「本宮一」の御柱=2日午前7時14分、茅野市・原村境

メドデコに鈴なりの氏子を乗せ、綱置場を出発する「本宮一」の御柱=2日午前7時14分、茅野市・原村境

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諏訪大社御柱祭、力強く幕開け 上社山出しスタート

信濃毎日新聞(2016年4月2日)

 7年目ごとに開かれる諏訪大社御柱祭が2日朝、上社(諏訪市、茅野市)の山出しを皮切りに開幕した。計8本の御柱は、目通り(目の高さ)周囲3・35メートルと最も太い「本宮一」を先頭に茅野市・諏訪郡原村境の綱置場(つなおきば)を出発。それぞれ千人を超える規模の氏子が力強く引き、祭りを待ちわびていた諏訪人の熱気がほとばしった。

 綱置場には早朝から大勢の氏子が集結。神事の後、木やり衆が「力を合わせてお願いだー」と高らかな声を響かせ、予定より早い午前7時10分すぎに曳行(えいこう)が始まった。1920(大正9)年以来、96年ぶりに豊田・四賀地区(諏訪市)が引く「本宮一」を先頭に、「前宮一」「本宮二」「前宮二」などの順で「前宮四」まで続いた。8本は青空に映える八ケ岳連峰を背に力強く進んだ。

 御柱の前後にV字形に付けた棒「メドデコ」には若者が連なって乗り、力強くおんべを振りながら「よいさ、よいさ」と気勢を上げた。L字形で道幅が狭く、難所として知られる茅野市玉川の「穴山の大曲(おおまがり)」に差し掛かると、氏子たちは時間をかけて御柱の向きを変え、慎重に通過。ラッパや太鼓の音が沿道から盛り上げ、子どもたちも木やりで声援を送った。

 上社山出しは4日までの3日間。2日は「本宮一」が茅野市宮川の「木落(きおと)し公園」近くまで10キロ余進む。3、4日に「木落とし」と宮川での「川越し」の見せ場を迎える。

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