下社山出し最終日、土煙をあげながら木落し坂を一気に下る最も太い「秋宮一」=10日午後5時54分、下諏訪町

下社山出し最終日、土煙をあげながら木落し坂を一気に下る最も太い「秋宮一」=10日午後5時54分、下諏訪町

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巨木豪快に46万人沸く 下社山出し終える

信濃毎日新聞(2016年4月11日)

 7年目に1度の諏訪大社御柱祭の下社山出しは10日、諏訪郡下諏訪町の「木落(おと)し坂」で目通り(目の高さ)周囲3・35メートルと最も太い「秋宮一」など、御柱3本の「木落とし」を行った。坂を下った御柱は山出し終着点の「注連掛(しめかけ)」に運ばれ、3日間の日程を終えた。計8本の御柱は5月14日に始まる里曳(び)きまで注連掛に安置される。

 10日は坂の上に前日到達した「春宮二」を皮切りに、「秋宮三」「秋宮一」の順に木落としをした。最大斜度約35度、長さ約100メートルの急坂を氏子を乗せた巨木が豪快に滑り落ち、木落し坂は「よいさ、よいさ」の気勢と熱気に包まれた。最後の「秋宮一」は午後9時すぎに注連掛に到着し、氏子は山出しの終了を喜び合った。

 諏訪地方観光連盟の御柱祭観光情報センターによると、氏子と観衆を合わせた3日間の人出は前回2010年より6万8千人減の46万8千人。氏子は2万3千人多い6万9千人で、記録がある1986(昭和61)年以降で最高となった。

 観衆は前回の49万人から39万9千人に減少した。下諏訪町御柱祭実行委員会は今回、木落し坂周辺の混乱を避けるため、無料観覧席や当日券を廃止。同センターは、有料観覧券がないと木落としを見られないと事前PRに力を入れた。同センターは「木落し坂周辺の混雑が緩和され、大勢の氏子が参加しやすくなった」と話している。

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