下帯姿で神殿に向かって駆け込む厄年の男性ら=小矢部市の下後亟神明社

下帯姿で神殿に向かって駆け込む厄年の男性ら=小矢部市の下後亟神明社

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下帯姿の男衆お神酒振る舞う 小矢部で酒とり祭

北日本新聞(2016年4月12日)

 小矢部市無形民俗文化財・酒とり祭が11日、同市下後亟(しもごぜ)の神明社であり、地元の厄年の男性らがお神酒を見物客に飲ませ、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。

 獅子舞の奉納に続き、42歳の厄年を含む20~40代の下帯姿の男性約20人が、太鼓の合図で鳥居下から約30メートル先の神殿へ駆け込んだ。一升瓶17本分のお神酒がなくなるまで、ひしゃくで酌んでは見物客に強引に飲ませたり、天高くまき散らしたりした。

 県内訪問中にネットで祭りを知って見に来た大阪府和泉市の林陽子さん(62)は「お神酒は最高においしかった。無病息災で1年を過ごせたら」とにっこり。下後亟青年会長の福田弘幸さん(31)は祭りを終え「すがすがしい気持ち。心も清められた」と話した。

 祭りは下後亟神明社の春季例祭。300年以上前から続くと伝わる。災厄が続いたとき、祭礼に大量のお神酒を供えて振る舞えば無病息災と五穀豊穣がかなうとお告げがあったことが始まりとされる。

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