一般公開が再開された中山隧道=11日、長岡市山古志東竹沢

一般公開が再開された中山隧道=11日、長岡市山古志東竹沢

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中山隧道を再公開 長岡・山古志地域 小松倉側の補強工事終了

新潟日報(2016年4月12日)

 長岡市山古志地域の小松倉集落と魚沼市水沢新田を結ぶ国内最長の手掘りトンネル「中山隧道(ずいどう)」(877メートル)の一部区間で行われていた暫定補強工事が終了し、11日に一般公開が再開された。公開されたのは小松倉側入り口から約70メートルまでの区域。訪れた人々は久しぶりにトンネル内に足を踏み入れ、笑顔を見せた。

 隧道は点検で崩落の恐れがあると判定され、2015年4月からほぼ全区間が通行止めになっていた。長岡市は約1160万円をかけ、崩落防止の透明板や照明などを設置。訪れた地元住民や小学生は、オレンジ色に照らされた内部を歩きながら、「探検みたい」「こんな硬い岩を掘るなんてすごい」と声を上げた。

 開放に先立ち開かれた内覧会で、森民夫市長は「隧道は長岡市にとっての宝物。世界中から見に来てほしい」とあいさつ。「中山隧道保存会」会長の小川喜太郎さん(66)は「観光客が増える5月の連休前に再開してくれて助かった」と喜んだ。

 今回補強した以外の部分の工事に着手するめどは立っていない。長岡市は本年度、保存方法を検討するための調査をする。

 隧道は小松倉の住民が掘り進め、戦争による中断などを経て1949年に16年がかりで完成させた。

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