宇野重吉さんの生誕の地に設置された石碑=福井市太田町

宇野重吉さんの生誕の地に設置された石碑=福井市太田町

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名優宇野重吉さんの功績石碑に 生誕の地、福井市文殊地区

福井新聞(2016年4月14日)

 福井市文殊地区の住民が、地元出身の名優、故宇野重吉さん(1914~88年)の功績を後世に伝えようと、同市太田町に生誕の地を示す石碑を設置した。関係者は「宇野さんの功績に思いをはせてもらい、次の世代へ伝えていきたい」と話している。

 地元の歴史愛好グループ「村の歴史懇話会」と文殊公民館が実行委をつくり、2014年から進める「宇野重吉生誕100周年記念事業」の一環。同事業では、宇野さん出演映画の上映や出前授業、副読本の作成などに取り組んできた。

 同公民館の中村准館長(66)は「記憶に残すことも大事だが、時間がたつと色あせていく。形として残したかった」と、石碑設置の理由を説明した。

 石碑は、高さ約150センチ、横45センチ、厚さ20センチ。表面には東村新一市長が揮ごうした「宇野重吉生誕の地」の文字、裏面には「昭和時代の演劇界を代表する人物」と功績を刻んだ。通行人が見えやすいようにと、宇野さんが小学3年生まで住んでいた家があった場所のすぐそばにある、県道沿いの畑に設けた。

 実行委18人が昨年秋から、土地所有者の協力を求めるなど準備を進めてきた。

 実行委の吉村登委員長(80)は「石碑の設置は、実行委発足時からの最終目標だった」としながら、「今後も、ふるさとの先人を後世に伝えていくことが大切」と伝承への気持ちを新たにしていた。中村館長は「宇野さんの記憶を呼び起こすきっかけになればうれしい」と話していた。

 15日午前10時から、石碑近くで設立式典を開き、神事や除幕式を行う。一般の人も参加できる。

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