見ごろを迎えたハナモモ。鮮やかな赤色の花を咲かせている=16日、柏崎市谷根

見ごろを迎えたハナモモ。鮮やかな赤色の花を咲かせている=16日、柏崎市谷根

新潟県 長岡・寺泊・柏崎 花・紅葉

ハナモモ鮮やか 山の集落彩る

新潟日報(2016年4月17日)

 柏崎市谷根(たんね)地区で、観賞用のモモ「ハナモモ」が見頃を迎えている。7年前に亡くなった地元住民が地域を明るくしようと植え始め、育った木々だ。思いを受け継ぐかのように、鮮やかな赤い花が山あいの集落を彩っている。

 谷根地区は、米山(993メートル)の麓にある里山の小さな集落。年々過疎化が進む中、20年ほど前、地区のリーダー的存在だった住民が、ハナモモの植樹を始めた。

 「地域を元気にしよう」と苗木を近所にも分けて一緒に手入れを続け、2009年に73歳で亡くなった。今では各家の庭先や河川敷など、集落に100本以上のハナモモが咲き誇る。例年は4月下旬~5月上旬が見頃だが、ことしは少雪の影響などで開花が早かったという。

 春らしい陽気に包まれた16日は、米山を望む小高い丘に多くの人が訪れた。弁当を広げて花見をしたり、「きれいだね」と写真を撮ったりして、楽しむ姿があちこちで見られた。

 満開のハナモモの脇で農作業をしていた、故人の長男(53)は「地域の住民に植えてもらい、ここまで広がった。たくさんの人が見に来てくれてうれしい」と喜んでいた。

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