屏風などの大作が並ぶ「五十嵐華亭と門人たち」展=三条市本町3

屏風などの大作が並ぶ「五十嵐華亭と門人たち」展=三条市本町3

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迫力羽ばたく鷹図屏風 「五十嵐華亭と門人たち」展 三条

新潟日報(2016年4月21日)

 三条に生まれ、江戸後期の天保の頃には越後で指折りの人気と実力を誇ったと伝わる画家五十嵐華亭(かてい)と、彼に師事した門人の作品を集めた三条市歴史民俗産業資料館の所蔵品展「五十嵐華亭と門人たち」が6月12日まで、同市本町3の同館で開かれている。

 華亭は1780(安永9)年、三条町天神前(現三条市八幡町)の生まれ。唐美人や花鳥画を得意とし、相撲番付を模して文人を格付けした1836(天保7)年の「越後文人かがみ」で、画家として最高位の筆頭大関に位置づけられている。

 展覧会では、滝を背景に生き生きと羽ばたくタカを描いた代表作「深山に鷹(たか)図屏風(びょうぶ)」(六曲一双屏風の右隻(うせき))や、馬上で太刀を振りかぶる勇壮な「武将之図幟(のぼり)」など華亭の作品5点を展示。さらに門人の華暁(かぎょう)(巻(まき)梧石(ごせき))、華香(かこう)の4作品と並べ、共通点の多い筆致や人物の描き方、落款(らっかん)の文字などが見比べられるようになっている。

 同館によると華亭の門人については、「三条先覚事略」(1927年)に華暁、華香などの名が挙げられている。ただ、華暁が漢学者諸橋轍次の祖父巻梧石と判明しているほかは不明な点が多く、出展の「鍵屋辻仇討(あだうち)之図屏風」は華亭や華暁と似通った落款の文字から華香の作品と判断されたものという。

 訪れていた三条市上保内の男性(80)は「華亭の名は知っていたが見るのは初めて。よく描けている」と感心していた。

 会期を前後期に分け、5月17日からの後期展示では「深山に鷹図屏風」の左隻を展示するなど数点を入れ替える。

 問い合わせは同館、0256(33)4446。

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