3月に59歳で急逝した小諸市の漫画家、小山田いくさんをしのび、生前交流があったファン有志が市内の2カ所で「追悼資料展」を開いている。代表作「すくらっぷ・ブック」の登場人物などを描いたイラスト原画や、作品が連載された「週刊少年チャンピオン」などを展示し、1日も県内外からファンが訪れた。
有志の1人の農業関勇志さん(52)=中野市=によると、小山田さんが人気漫画家となった1980年代から、小諸に小山田さんや作品の舞台を訪ねるファンは多かった。3月下旬に小山田さんの死去が報道され、仲間同士で「先生を慕うみんなが集まる場を設けたい」と考えたという。
全国の約10人が小山田さんから譲り受けたイラスト原画など思い出の品を持ち寄り、4月29日から小諸駅前の「小諸宿本陣主屋(おもや)」と古城の民宿「懐古苑」に計約100点を展示。関さんによると、遠くは東北や関西地方からファンが訪れている。
神戸市の会社員男性(45)はこの日、作品に登場する懐古園を訪ねた後、本陣主屋の会場に立ち寄った。「個性豊かなキャラクターに引き付けられ、高校時代からのファン。たくさんの原画が見られて良かった」と話していた。
6月12日まで。本陣主屋は木曜日は休み。入場無料。