戦国武将・真田信繁(幸村)が主人公のNHK大河ドラマ「真田丸」にちなみ、真田家ゆかりの甲冑(かっちゅう)や掛け軸をしつらえた「真田丸茶会」が7日、上田女子短大(上田市)敷地内の茶室「信養庵」で開かれた。公益財団法人北野美術館(長野市)が主催し、同館などが所有する品々を使った。訪れた客は、真田氏が活躍した時代を思わせる演出の中で茶席を楽しんだ。
抹茶の量が多い濃茶(こいちゃ)をたてる茶室には、織田信長の弟の有楽斎(うらくさい)が信繁の兄の信幸(信之)に宛てた書状の掛け軸が飾られた。広間では、江戸時代に長野市松代地区を治めた松代藩8代藩主真田幸貫(ゆきつら)の甲冑、豊臣秀吉ゆかりのびょうぶ、徳川家康の書状の掛け軸などが備えられ、着物姿の女性らがこれらの道具を眺めながら茶を飲んだ。特注で菓子店に作らせた、真田氏の家紋「六文銭」の型が入った菓子や真田氏の甲冑「赤備え」にちなんで赤いかぶとの形をした菓子も振る舞われた。
茶会に臨んだ斉藤宗和(そうわ)さん(67)=上田市手塚=は「真田の時代に戻ったような時空を超えた気がしました」。主催した法人の小池佳子理事長は「武具や茶道具の取り合わせの妙を楽しんでもらえたらうれしい」と話していた。