ろうそくのほのかな明かりの中、奉納された能=瑞龍寺

ろうそくのほのかな明かりの中、奉納された能=瑞龍寺

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揺らめく明かり 幽玄の舞 瑞龍寺・燭光能

北日本新聞(2016年5月21日)

 高岡開町の祖で加賀藩2代藩主の前田利長をしのぶ「利長忌」が20日、利長の菩提寺(ぼだいじ)の国宝瑞龍寺(高岡市関本町)であり、「燭光能(しょっこうのう)」が奉納された。法堂でろうそくの明かりが揺らめく中、約80人が幽玄の世界を堪能した。

 演目は、かつて在原業平と結ばれた女性が旅の僧侶の夢枕に立ち、舞で業平への思いを表す「井筒(いづつ)」。高岡能楽会が奉納し、シテを重要無形文化財保持者(総合認定)の金森秀祥師、ワキを苗加登久治師、地頭を同保持者の大坪喜美雄師が務めた。僧の夢の中で、業平を恋い慕う女性が優雅に舞う様子を表現した。

 奉納後、市民コーラスグループ「ながれ雲を歌う会」(花田喜代美代表)のメンバーが瑞龍寺讃歌「ながれ雲」と高岡市民の歌「ふるさと高岡」を合唱した。追善法要も行われた。

 国宝瑞龍寺保存会(綿貫民輔会長)の総会も開かれた。富山大芸術文化学部講師の三宮千佳さんが「国宝瑞龍寺の仏像について」と題して記念講演した。

 燭光能は、3代藩主の利常が利長の33回忌に行ったのが始まりとされている。1984年に同保存会が利長忌を始めてから毎年、同能楽会が奉納している。

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