火焔土器の出土80周年を記念して作られている土偶チケット=長岡市関原町1

火焔土器の出土80周年を記念して作られている土偶チケット=長岡市関原町1

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土偶チケットで昔の世界へ 火焔土器発見80年記念 馬高縄文館7月特別展

新潟日報(2016年5月24日)

 長岡市関原町1の市馬高縄文館で、職員が土偶をかたどった特製チケットの製作を進めている。馬高遺跡で火焔(かえん)土器が見つかってからことしで80周年になるのを記念。7月に始まる特別展で、通常のチケットに代わりプレゼントされる。同館は「多くの人に来てもらい、長岡の宝を知るきっかけになれば」と期待する。

 火焔土器は1936年に、関原町の住民が発見。口縁部の装飾が燃え上がる炎をイメージさせることから名付けられた。その後に見つかった類似の土器は火焔型土器と呼ばれる。同年には頭部がへこんでいる縄文中期の「カッパ型土偶」も見つかり、いずれも国の重要文化財に指定された。

 馬高縄文館はことし発見80周年の記念キャンペーンを企画しており、土偶チケットはその一環。発見された土偶をモチーフに粘土で作り、全長は実物の半分程度の10センチ。柔和な表情で、体には乳や正中線(妊娠線)がある。

 担当の水島喬専門員が毎日一つ一つ手作業で製作している。型枠で粘土を整形し、竹串で模様を丁寧に描いて乾燥後、焼いて仕上げる。1日10個程度しかできないため、3月からこつこつと作り続けている。

 水島さんは「縄文人の感性で作ったものをまねるのは楽しい。80周年なので記念になれば」と話した。

 特別展「火炎土器展」は7月16日~9月4日。一般200円、高校生以下無料で、土偶チケットは入館料を払った人に先着500人限定で贈られる。また、本年度は記念キャンペーンとして、火焔土器のイラストが入った記念缶バッジを来館者全員に贈呈している。

 火焔土器は29日まで、福岡県太宰府市の九州国立博物館に貸し出し中。

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