鬼面山の新たな登山道などを紹介するマップ

鬼面山の新たな登山道などを紹介するマップ

長野県 伊那路 アウトドア・レジャー

鬼面山、登山マップ作製 豊丘村整備の新ルート含め

信濃毎日新聞(2016年5月26日)

 豊丘村が村内最高峰の鬼面山(きめんざん)(1890メートル)の新たな登山道を整備し、新ルートを含む3本の登山道を収録した「鬼面山 登山ルートマップ」を作製した。村によると、伊那山脈でも最高峰で村になじみの深い鬼面山だが、多くの登山者は大鹿村と飯田市境の地蔵峠から入山している。虻(あぶ)川沿いから登る既存の豊丘村側のルートと新ルートの整備で、周回できるようになった鬼面山をPRしようと村役場などで配布している。

 登山道やその周辺の様子も含めて描いたイラストマップで、B2判のフルカラー。折り畳むとB6サイズで持ち運べる。収録しているのは、標高約1300メートルから最短2時間ほどの「地蔵峠コース」と同約1100メートルから約3時間の「虻川コース」、村の名所「新九郎の滝」との分岐点の同1050メートルから約4時間かかる新ルートの「新九郎の滝コース」の3コース。中央アルプスなどを一望できる山頂からの雄大なパノラマや道中で見られる風景写真も載せている。

 「信州山歩き地図」(信濃毎日新聞社刊)の著者、中嶋豊さん=長野市=がイラストを手掛けた。道中の見どころや滑落に気を付ける箇所など補足情報も充実している。

 新九郎の滝コースの整備は、「村の財産」の鬼面山を広め登山に親しみを持ってもらうきっかけに―と村が実施。林業従事者らが古くから利用していた山道を選定した上で看板設置などを進め、昨年3月までに登山道として開通した。水流の落差約30メートルで迫力満点の新九郎の滝へと立ち寄れるのも売りだ。

 ただ、このコースはかなりの急傾斜が続く中・上級者向けといい、豊丘村産業建設課は「足に不安のある方にはお勧めしません」。3コースとも県登山安全条例に基づいて7月1日から登山計画書(登山届)の提出が必要になる「指定登山道」になっている。

 マップは3500部発行。豊丘、大鹿の両村役場のほか、飯田下伊那地方の観光施設などで無料で配っている。問い合わせは豊丘村役場(電話0265・35・3311)へ。

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