出品作「楊貴妃図」の状態を確認する河鍋館長(左)と、宝田弘子さん=高岡市内

出品作「楊貴妃図」の状態を確認する河鍋館長(左)と、宝田弘子さん=高岡市内

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富山ゆかりの逸品見て 河鍋暁斎展6月25日開幕

北日本新聞(2016年5月31日)

 奇想の天才絵師を紹介する企画展「鬼才-河鍋暁斎(きょうさい)展 幕末と明治を生きた絵師」に、県内所蔵家の作品が展示されることになった。監修を担当する河鍋暁斎記念美術館(埼玉)の河鍋楠美(くすみ)館長(85)が30日、県内の美術愛好家を訪ね、出品作「楊貴妃図」を預かった。状態を確かめ「富山で初めて開く暁斎の展覧会。地元ゆかりの作品を展示できることになって良かった」と喜んだ。

 企画展は6月25日から8月7日まで県水墨美術館で開催。暁斎は、江戸末期から明治にかけて活躍した絵師で、歌川国芳や狩野派に学び、卓越した技術とユーモアあふれる画風で知られる。美人画や仏画、戯画、風俗画など多彩なジャンルの作品を多く残し、近年国内外で評価が高まっている。

 楊貴妃図は50代で手掛けた肉筆彩色画で、お香の煙が立ちこめる中、髪を整える女性の姿をあでやかに描く。射水市の所蔵家、宝田哲朗さん(82)の父、故吉一さんが1959年に入手した。過去に開かれた暁斎展でも紹介され、美人画でも抜きんでた実力がうかがえる。

 河鍋館長は高岡市内にある哲朗さんの別宅を訪ね、妻の弘子さん(75)に作品の来歴などを確認。床に掛けて、隅々まで眺めた。「楊貴妃が着ている透明な服の質感が表現されている。状態が良く、大事に扱われてきたのが分かる」と述べ、作品を受け取った。弘子さんは「家宝のように大切にしてきた作品。富山を代表する美術館に飾られると思うと、舞い上がってしまいます」と開幕を心待ちにしていた。

 企画展では前後期に分けて、約120点を紹介し、暁斎の強烈な個性と幅広い画業を伝える。県水墨美術館と北日本新聞社でつくる実行委員会、河鍋暁斎記念美術館主催。

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