福井県内トップを切り、小浜市などを流れる北川、南川で4日、アユ釣りが解禁となった。早朝から多くの釣り客が訪れ、初物の銀鱗を求め力強くさおを握った。
若狭河川漁協によると、今年は水量が多く遡上も順調。この日は好天に恵まれ、解禁を待ちに待った京都や大阪の県外客を中心に、約150人が両川を訪れた。
南川では、中名田橋付近に県外ナンバーの車がズラリと並んだ。釣り客は、腰に直径30センチほどの網を携え、ポイントを見極めて川の中へ。長さ9メートルほどのさおを力強く握りしめ、しゃがみ込みながら水面の変化やさおに伝わる感覚に神経を集中させていた。
「まだ動きが鈍いのかな」と話したのは、開始から約4時間の時点で釣果がゼロだった京都府の大戸勇松さん(72)。「水温が上がる午後からに期待したい」と気合を入れ直し、ポイントを変えていた。
小学校高学年からアユ釣りを続ける京都府の鍛冶久仁光さん(79)は、約3時間で17センチほどのアユを12匹釣り上げた。「釣れた瞬間が一番うれしい。周りのお客さんをちらちら見ながら、先に釣り上げてやろうと闘争心を燃やしてしまう」と笑顔で話していた。
■福井県内各地のアユ釣り解禁日
▼6月11日 九頭竜川(同川中部漁協管轄)、足羽川
▼18日 九頭竜川(勝山、大野市漁協管轄)、笙ノ川、耳川
▼19日 はす川
▼25日 日野川
▼7月1日 佐分利川
▼2日 九頭竜川(奥越漁協管轄)、石徹白川、竹田川
▼10日 河野川