新発田城表門の前にある「安兵衛茶屋」の壁に張り付けてあるARアイコン=新発田市大手町4

新発田城表門の前にある「安兵衛茶屋」の壁に張り付けてあるARアイコン=新発田市大手町4

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新発田市「AR」観光案内スタート 端末かざせば... 名所が動きだす

新潟日報(2016年6月17日)

 新発田市は今月、「SHIBAミル!」と銘打ち、新発田城や月岡温泉など市内の観光名所のPR動画をスマートフォンやタブレット端末で視聴できるサービスを始めた。AR(拡張現実)のシステムを活用して視覚的に情報に厚みを持たせ、多くの観光客にアピールする。

 ARは実際の風景にコンピューター映像などを付け加えて映し出す技術で、阿賀野市の瓢湖をはじめ県内の他の観光地でも活用が始まっている。

 「SHIBAミル!」で用意した動画数は11本あり、それぞれ約30秒でまとめている。新発田城や市観光情報センターといった各観光施設に設置されたARアイコンに端末をかざすと見ることができる。訪日観光客に向けて、英語と中国語にも対応している。

 新発田城のARアイコンは、表門前にある「安兵衛茶屋」の壁に貼り付けられている。そこに端末のカメラを向けると、四季折々の風景に包まれる城を背景にして、三階櫓(やぐら)の説明といった城の概要を示す文章が表示される。

 これとは別に、新発田市の観光地を約3分半の動画でまとめた「SHIBAクル?」の運用も始めた。清水園や市島邸など16カ所の動画が音楽とともに流れる。このARアイコンの著作権はフリーで、市のホームページからダウンロードして名刺やチラシに印刷でき、広く企業や市民から新発田のPR役を担ってもらう。市はARアイコンを印刷したクリアファイルも製作し、市外へのアピールに利用する。

 いずれも動画を視聴するには、端末に無料アプリ「COCOAR2」をダウンロードする必要がある。市観光振興課では「今後はニーズを踏まえて、動画の数や内容を充実させていきたい」としている。

 事業費は合わせて約150万円。市が動画のダウンロード数は把握することはできないという。

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