公益社団法人「土木学会」(東京)の土木史研究発表会が25日、県民会館であり、シンポジウムで日本大生産工学部の五十畑弘教授が「日本及び世界の土木史から見た立山砂防」と題して講演した。同学会の発表会が県内で開かれるのは初めて。
立山砂防施設の世界文化遺産登録を目指す上でのアピールにしようと、県が同会と協力して企画。シンポジウムは研究発表会の関連イベントとして行われた。
約150人が来場。五十畑教授は、補修や機能の変更・追加を繰り返し、地域との関わり合いの中で長年残ってきた土木建造物には、文化遺産としての価値が生まれると説明。世界遺産になっている海外の橋などを例に挙げながら、「立山砂防施設には近代技術が詰め込まれ、継続的な維持管理もなされてきた。『土木遺産』として新たな概念を生み出すことになるかもしれない」と期待した。