モネやルノワール、シャガールなど巨匠の作品を通じて西洋美術史をたどる展覧会「巨匠たちの競演西洋絵画の300年」(信濃毎日新聞社共催)が9日、県信濃美術館(長野市)で始まった。10月に開館50周年を迎えるのを記念した企画展。東京富士美術館(東京都八王子市)が所蔵する74作品が並び、県内外から訪れた人たちが名作に見入った。
17世紀バロックから、ロマン主義、印象派、20世紀前半のエコール・ド・パリ(パリ派)まで約300年の歴史に沿って作品が並ぶ。光の中で変化する風景を描いた印象派の巨匠モネの代表作とされ、水面にスイレンが溶け込むような自然な色合いで描かれた「睡蓮(すいれん)」に来館者の目が集まっていた。
高校教諭の西島ゆりさん(47)=静岡県沼津市=は「本物に触れられて幸せな気持ち。1点1点に見応えがある」と感激していた。信濃美術館の橋本光明館長は「輝かしい作家の功績を楽しみ、豊かな時間を過ごしてほしい」と期待した。
展示は8月28日まで。水曜休館(8月10日は開館)。観覧料は大人1200円、大学生千円、高校生以下無料。問い合わせは同館(電話026・232・0052)へ。