一茶の江戸での足取りを示した古地図(左)と、各地の現代の様子を紹介する写真

一茶の江戸での足取りを示した古地図(左)と、各地の現代の様子を紹介する写真

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一茶の江戸生活、どんな? 信濃町の記念館で企画展

信濃毎日新聞(2016年7月23日)

 信濃町の一茶記念館は、同町出身で江戸時代の俳人小林一茶(1763〜1827年)の江戸での交友関係に焦点を当てた企画展「一茶の江戸暮らし」を開いている。書簡や句のほか、一茶が暮らした江戸の町並みを伝える縦3メートル、横2メートルの古地図など約40点を展示している。9月11日まで。

 寛政10(1798)年に四国や九州への旅を終えた一茶は、帰郷する文化9(1812)年まで江戸で俳句の腕を磨いた。展示は、当時の書簡や日記を並べ、江戸俳壇の大家夏目成美(せいび)(1749〜1817年)らと交流を重ねたことを紹介した。

 一方、成美が一茶を「貧乏人の友」と書いた書簡も展示。一茶は当時の句集「我春集」に「信濃国乞食(こじき)首領一茶」と署名しており、貧しさに寄り添う一茶の姿勢が広く浸透していたことがうかがえる。

 当時の江戸は、歌舞伎や浮世絵といった町人文化の興隆期。一茶も庶民の暮らしぶりを詠んだ多くの句を残した。花見の季節の「下(しも)〓に生(うま)れて桜(さくら)〓哉(かな)」もその一つ。通りすがりに、ふん尿を運ぶ男衆からちょっかいを出された女性の威勢良さをユーモラスに描写した文章に添えている。渡辺洋学芸員は「貧しくても生き生きとした様子を感じさせる一茶らしい作品」と話す。

 古地図のほか、江戸名所図会や現代の様子を写した写真を並べ、見比べながら一茶の足取りをたどることもできる。

 常設展では、このほど見つかった北信濃の門人西原文虎(ぶんこ)に宛てた書簡も新資料として展示している。高校生以上500円、小中学生300円。問い合わせは、一茶記念館(電話026・255・3741)へ。

(〓は、「く」のような続け文字)

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