「洛中洛外図屏風(舟木本)」の展示作業に追われる関係者=5日夜、福井県立美術館

「洛中洛外図屏風(舟木本)」の展示作業に追われる関係者=5日夜、福井県立美術館

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岩佐又兵衛作の国宝を公開 福井県立美術館

福井新聞(2016年8月6日)

 福井県立美術館(福井市)で開かれている岩佐又兵衛展で6日から、国宝指定が決まった「洛中洛外図屏風(舟木本)」(東京国立博物館所蔵)が公開。5日夜には、後期展示の目玉となる6曲1双の大作が会場に搬入された。展示は28日まで。

 同展は、安土桃山時代末期から江戸時代初期に活躍した絵師、岩佐又兵衛(1578~1650年)の福井移住400年を記念して開催。「洛中洛外図屏風(舟木本)」は、又兵衛が福井に移住する直前の京都を描いた代表作。大坂の陣と同時期の1614~15年に描いたとされる。

 花見帰りに五条大橋で躍る人々や祇園祭の迫力ある行列などがリアルに表現されており、緻密な描写による美術的な要素と、歴史的背景が明確である両面から評価が高い。県立美術館の戸田浩之主任学芸員は「都の人々の暮らしぶりが生き生きと描かれており、その巧みな表現力を間近に見てほしい」と話していた。

 6、7の両日は前・後期の目玉の3大傑作が勢ぞろい。「洛中洛外図屏風(舟木本)」に加え、国の重要文化財「豊国祭礼図屏風」、県内で32年ぶり公開の「花見遊楽図屏風」が、この2日間のみ同時に鑑賞できる。

 8、17、22日は休館日。問い合わせは県立美術館=電話0776(25)0452。

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