長野県上伊那郡南箕輪村の大泉地区で13日夜、ひもの先に結んだ大麦のわら束に火を付けた「万灯(まんど)」を振り回すお盆の伝統行事「振り万灯」があった。この日は先祖の霊を迎える「迎え万灯」。子どもたちが力いっぱい振り回した万灯が火の弧を描き、夏の夜空に浮かび上がった。
大泉川のほとりに、地区の有志でつくる「大泉まんどの会」会員や、子どもと保護者ら約120人が集まった。この日回した万灯には、地区の畑で同会会員らが育てた大麦のわらを使っており、6日に地区の子どもや保護者と作った。
恐る恐る万灯を手にした子どもたちも、次第に力強く回すようになり、火がきれいな弧を描いた。初めて参加した南箕輪小学校6年の原ひなのさん(12)は「最初は怖かったけれど、何回か回したらうまくできた」と話していた。