国内外の俳優がコミカルに不条理劇を演じた「愛は病院」=利賀大山房

国内外の俳優がコミカルに不条理劇を演じた「愛は病院」=利賀大山房

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迫真演技で愛の物語 SCOTサマー・シーズン開幕

北日本新聞(2016年8月27日)

 演劇の祭典「SCOTサマー・シーズン2016」が26日、南砺市の県利賀芸術公園を主会場に開幕し、劇団SCOTの鈴木忠志主宰が演出した「愛は病院-カチカチ山より-」「ニッポンジン-瞼(まぶた)の母より-」の2作品を上演した。国内外の出演者が迫真の演技を繰り広げ、愛のエネルギーなどを表現。人間の本質について問い掛けた。9月4日まで。

 サマー・シーズンは2009年から実施している。ことしは新企画として「日本流行歌特集」をテーマに、両作品を含めた4作品と、ギリシャ悲劇の代表作「ディオニュソス」の計5演目を披露する。

 「愛は病院-」は、中年男が少女に一方的な恋心を抱く姿を描いた太宰治の「カチカチ山」が原作。出演者は昭和の歌謡曲などに乗せ、やくざや看護婦、医者などを演じ、人を愛する姿を情感豊かに描いた。コミカルな場面もあり、観客の笑いを誘った。当初、野外劇場で予定していたが、雨のため利賀大山房に会場を移した。「ニッポンジン-」は新利賀山房で行われ、孤独な老婆の幻想を通し、失われた日本の心情を伝えた。

 29日から「アジア演出家フェスティバル」も始まる。ウージェーヌ・イヨネスコの課題戯曲「椅子」を題材に、アジア5都市の演劇人が、それぞれ演出した舞台を上演する。県、南砺市、県文化振興財団主催。

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