雨上がりの下栗地区で風に揺れるソバの花

雨上がりの下栗地区で風に揺れるソバの花

長野県 伊那路 花・紅葉

ソバの花咲く「日本のチロル」 飯田・下栗地区で見頃

信濃毎日新聞(2016年8月31日)

 急傾斜地に民家が点在し、「日本のチロル」とも呼ばれる飯田市上村下栗地区でソバの花が見頃を迎えている。ソバが豊かに実る集落の景観を守るため、地区内に点在する遊休農地に種をまき、地元住民や県内外の住民らが共に育ててきた。9月上旬ごろまで楽しめそうという。

 46世帯が寄せ合う下栗地区では、ソバや特産の下栗いもなどの栽培が盛ん。生産者の高齢化に伴って遊休農地が増えてきたため、5年ほど前から地区外の希望者に土地を無償で貸し、ソバを育てる取り組みを進めている。

 今年は中京圏や首都圏などから約20人が訪れ、8月上旬に種まきをした。雨が少なかったため背丈は短めだが、ほぼ例年通り、お盆前から花が咲き始めたという。地区内にある高原ロッジ下栗の支配人、胡桃沢勝久さん(64)は「ここまで登ってくるのは大変だけれど、ソバの花を見れば疲れが飛ぶはず」と話す。

 同地区には集落の景観を目当てに連日多くの観光客が訪れている。下栗自治会副会長の野牧要平さん(67)は「土地が生きているから、景色を楽しんでもらえる」と満足そうに話していた。

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