夕闇が迫る中、観客が串田さん演出の新作を楽しんだ「空中劇場」=31日、松本市の信毎新松本本社建設地

夕闇が迫る中、観客が串田さん演出の新作を楽しんだ「空中劇場」=31日、松本市の信毎新松本本社建設地

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空中劇場、松本で上演始まる 串田和美さん演出新作

信濃毎日新聞(2016年9月1日)

 松本市のまつもと市民芸術館の芸術監督、串田和美さんが演出や美術を手掛ける新作「遥(はる)かなるブルレスケ〜とんだ茶番劇〜」の公演が31日、同市中央2の信濃毎日新聞新松本本社建設地で5日間の日程で始まった。街なかの仮設舞台で上演する「フライングシアター(空中劇場)」と銘打って実施。夕暮れから闇夜へと表情を変える空の下、小気味よく進む芝居に観客約150人が引き込まれた。

 新作はスペインのノーベル賞作家、ベナベンテの喜劇「作り上げた利害」が原作。愛し合う大金持ちの娘シルビアと放浪者レアンドロの結婚を、自身の利益のために応援する周囲の人たちを通して、利害関係で動く世相を風刺する。

 観客は、串田さんら俳優12人の動作に笑い声を上げ、「真実を見つけるのは心の目」といったせりふに聞き入った。家族や友人と訪れた東京都練馬区の会社員、河合美奈子さん(53)は「観客と舞台の空気がとても近いのが魅力。お芝居の世界に入り込んで楽しめた」と話していた。

 フライングシアターは、昨年9月の「スカパン」に続く第2弾。1〜4日も午後5時半開演で、一般4千円、25歳以下2500円、18歳以下1500円。チケットの問い合わせはまつもと市民芸術館チケットセンター(電話0263・33・2200)へ。

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