富岩運河環水公園で建設が進む富山県美術館=富山市木場町

富岩運河環水公園で建設が進む富山県美術館=富山市木場町

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来年8月26日開館 富山県美術館

北日本新聞(2016年9月3日)

 富山市の富岩運河環水公園で建設が進む富山県美術館のオープンが、来年8月26日に決まった。開館記念展は「生命と美の物語 LIFE-楽園をもとめて」と題し、国内外の美術館の協力を得て、ルノワールや故岡本太郎さんらの名作約150点をそろえる。石井隆一知事が、2日の会見で説明した。

 美術館内に設けるレストランやアトリエは、来年3月下旬に先行開業し、屋上庭園はゴールデンウイークまでに利用できるようにする。英文の館名は「Toyama Prefectural Museum of Art and Design」で、略称は「TAD(タッド)」となる。

 開館記念展は「イノセント」や「ラブ」「ドリーム」など、全8章のテーマで構成する。フランス印象派を代表するルノワールの「青い服を着た若い女」(三重県立美術館蔵)や、「太陽の塔」で知られる岡本太郎さんの「傷ましき腕」(川崎市岡本太郎美術館)など東西の名作が並び、古今の美術家が創作を通じて迫ろうとしてきた命の本質を伝える。

 最後の第8章は「ネイチャー/ヒューマン」として、「アート」と共に運営の柱に掲げる「デザイン」分野に焦点を当て、人間の未来を展望する。会期は11月初旬まで。

 県は米・メトロポリタン美術館やフィラデルフィア美術館などに作品の借用を依頼している。知事は「国内外の著名な美術館と交渉中で、富山県美術館のこけら落としにふさわしい開館記念展にしたい」と話した。次の企画展にも触れ、県内で来年秋に開かれる「国際工芸サミット」に合わせ、伝統工芸も含めたデザインを軸とした内容にする考えを示した。

 富山県美術館は、現在の県立近代美術館が移転新築した施設で、鉄骨造り3階建て、延べ床面積1万4990平方メートル。建設工事は現在、外装工事がほぼ終わり、近く内装に取りかかる。

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