参加者が歩荷リレーで運び、西駒山荘の石室前に設置された国登録有形文化財の登録プレート=10日午後1時

参加者が歩荷リレーで運び、西駒山荘の石室前に設置された国登録有形文化財の登録プレート=10日午後1時

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西駒山荘石室へ 登録プレート歩荷リレー

信濃毎日新聞(2016年9月11日)

 中央アルプス将棊頭(しょうぎがしら)山(2730メートル)直下にある西駒山荘の石室(いしむろ)が、8月に国登録有形文化財となったことを受けて10日、山小屋に荷上げする「歩荷(ぼっか)」のように、石室までリレーして登録プレートを運び上げる催しがあった。山荘を所有する長野県伊那市が、国民の祝日「山の日」(8月11日)制定も記念して企画。市内外から集まった公募の17人が背負子(しょいこ)で運び、石室前の架台にはめた。

 石室は、11人が死亡した1913(大正2)年8月の中箕輪尋常高等小学校(現在の上伊那郡箕輪町箕輪中学校)の集団遭難を教訓に、避難用として麓の住民らが15年に築いた。今も原形をとどめ、近代登山の歴史を伝えている。国から交付された登録プレートは今月9日まで市役所に展示していた。

 プレートはA4判の大きさで重さ約4キロ。参加者は桂小場登山口を午前7時に出発し、ササが茂る6・5キロ、標高差1500メートルの山道を歩いた。それぞれ15分ほど背負い、交代の際は受け取る人が自己紹介し、意気込みを語った。石室には5時間弱で着いた。

 松本市の会社員大原渉(わたる)さん(35)は、サークル活動で登山をしていることもあり参加。「プレートは意外と軽かったが、遭難事故を教訓に造られたと聞き、(リレーの)任務の重みを感じた」と話した。石室は昨年で築100年を迎えた。西駒山荘管理人の宮下拓也さん(39)=伊那市西町=は「次の100年も安全な登山の拠点となるよう、遭難防止の啓発活動を続けたい」と気を引き締めていた。

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