高山村の有志らでつくるグループ「ＳＴＡＲＶＩＬＬＴＡＫＡＹＡＭＡ（スター・ヴィレ・タカヤマ）」は８月から月１回、村内の標高約１５００メートルにある山田牧場で星空を観賞する催しを開いている。夜間、街の光が届かない立地を生かし、地域の魅力を広く知ってもらう試みだ。

　グループは山田牧場の温泉宿「レッドウッドイン」の支配人、加藤貴彰さん（３０）＝高山村高井、千葉県松戸市出身＝が発起人となり、村民や村内の旅館業者ら２０〜５０代の１０人余で７月に結成した。旅館を経営するのが夢という加藤さんは５年前、旅館経営を学ぶためにレッドウッドインに就職。働く中で山田牧場の星空が「すごいきれい」だと感じていたという。

　加藤さんは、昨年４月から同村の信州高山温泉郷観光協会理事に就任。協会運営のトレッキングなどに携わる中で、村内で新しく開かれる催しが少ないと感じ、「若い人が何かしらの手を打った方がいい」と、山田牧場での催しを練ってきた。

　毎回、星がきれいに見られる新月の頃に開催。８月７日の初回は親子での参加を呼び掛け、村内外から約１５０人が参加した。星座に詳しい村民も招き、解説を受けながら観賞を楽しんだ。９月３日の２回目は、長野市と須坂市の写真愛好者を講師に開いた。

　１年間かけて計１２回の開催を考えており、加藤さんは「ゆくゆくは催しを開かなくても、新月の頃には星を見に大勢の人が村に来るようにしたい」と思い描く。

　１０月１日の３回目はヨガの講師を招き、体を動かしながら星空を観賞する。午後６時〜７時半。参加費は１人５００円。事前予約は不要。雨天時は屋内でヨガのみ実施。問い合わせは、信州高山温泉郷観光協会（電話０２６・２４２・１１２２）へ。